自衛官からパーソナルジム開業へ|CHALLENGEが「通いやすさ」にこだわる理由

「女性の健康を支えたい」――宮崎市中村西のパーソナルジム「CHALLENGE」を営む林健太さん(36歳)は、元・航空自衛官という異色の経歴を持つトレーナーだ。
CHALLENGEの特徴は、料金・指導スタイルともに「通いやすさ」を重視している。また、女性のヘルスケアに詳しいことも強みだ。安定したキャリアを手放してまで、なぜこのジムをひとりで開業したのか。そこには、マイノリティに寄り添いたいという強い想いがあった。
自衛官からトレーナーへ――転身の理由

はじめに、林さんがなぜ自衛官からパーソナルジムのトレーナーに転身したのか、その理由を伺った。
航空自衛官として働く日々で芽生えた「もどかしさ」
ー林さんは、元・航空自衛官なんですね。どんなお仕事をされていたのですか?
「航空機の整備が主な仕事でした。20代は仕事をがむしゃらに頑張って、休暇中は思いっきり遊ぶ。そんな生活を送っていましたね。」
ー自衛官と聞くと、ずっとトレーニングをしているイメージがあるのですが、そういうわけではないのですね。お仕事は充実していましたか?
「仕事は充実していました。ただ、自分が直接人を助けられている実感はなくて。
災害が起こったときでも出動できる人数は限られているので、選ばれることが難しく、もどかしさを感じていました。
自分がいなくても自衛隊は機能するので、“自分にしかできないことで人を助けたい”という気持ちはこの頃からありましたね。」
パーソナルジム開業のきっかけは、妻の子宮内膜症

2018年、林さんは結婚した。ほどなくして妊活を始めたが、なかなか子どもは授からず、不妊治療をスタートしたという。
さらに、林さんの妻には子宮内膜症があることがわかった。
ー女性のヘルスケアについて学ぶきっかけは奥様の体調不良と伺っていますが、どのような経緯で学び始めたのでしょうか?
「女性のヘルスケアを学び始めたきっかけは、偶然本屋で見つけた『子宮内膜症は治せる』といったタイトルの本。その本を購入し、少しでも妻の体調不良が良くなればと、書いてあることを試し始めたんです。」
本に書いてある通りに、まずは夫婦で食事に気を使うようになったそうだ。
「その後はもっと女性のヘルスケアを理解したくて、独学で学び始めたんです。そこで初めて、女性は1か月の半分以上、心も体も優れない日があると知りました。
生理痛、PMS(月経前症候群)、そして生理が終わっても更年期という試練が待っている。それなのに、男性と同じサイクルで働き、家事や育児をひとりでこなす人も少なくありません。
僕は心から、女性はすごいと思いました。同時に、もっと多くの女性の助けになりたいとも感じたんです。」
その思いから、女性のヘルスケア資格を取得したという。
マイノリティの声は、届きにくい
不妊治療を続けるなかで、林さんはもう一つの現実に直面した。
自衛隊には、不妊治療のための休暇制度があった。しかし、利用する人はほとんどいなかったという。
ー林さんは、不妊治療の休暇制度をどのように感じて利用したのでしょうか?
「僕は率先して休暇を取りました。でも、制度はあっても手を挙げづらい空気があるんですよね。
実際に、同じように不妊治療休暇を取りたいと思っている後輩がいたのですが、制度を利用するのをためらっていました。
誰かが発信していかないと、マイノリティ(少数派)の声は届きにくいんだと実感しましたね。」
世の中はマジョリティ(多数派)中心に回っているということを痛感した林さん。それならば、自分がマイノリティの人の声を拾っていきたいと思ったそうだ。
「体調に波がある女性、運動に自信がない人、持病を抱える人――こうした方たちは、一般的なジムでは通いにくさを感じています。でも、一対一で向き合えるパーソナルトレーニングなら、一人ひとりの状況に寄り添える。それが、僕がこの手段を選んだ理由です。」
こうして林さんは、2023年に航空自衛隊を退職。CHALLENGEの開業に向けて動き出した。
なぜ運動・筋力トレーニングが必要なのか

なぜ健康には運動や筋力トレーニングか欠かせないものなのか、林さんがどのようにトレーニング方法を学んだのかを詳しく聞いた。
ー運動や筋トレの方法は、どのように学ばれたのでしょうか?
「実は航空自衛隊の仕事に、本格的な筋トレはなかったんです。なので、結婚後に自分で興味を持ち、毎日同じジムにトレーニングに来ていた憧れの人に筋トレの方法や原理などを教えてもらいました。」
ー筋トレの正しいフォームは、そのときに習得されたのですね。苦労したことはありましたか?
「筋トレのフォームを習得するのは、とても難しかったです(笑)
効かせたい筋肉に、なかなか上手く効かせられなかったんですよね。なので、思うように動かない体を動かせるようにするために、かなりの時間を費やして考えました。
でも、このときに諦めず追求し続けた僕だからこそ、フォームを取得するまでの考え方を人に教えられるようになったんです。」
ー筋トレ初心者は、正しいフォームで筋トレするのがとても難しいということですね。指導するときに意識していることはありますか?
「自衛隊時代に教えるのがとても上手い先輩がいて、その方の真似をしています。その先輩は、専門的なことを身近なことに例えて、わかりやすく説明していたんです。僕もその方法を取り入れて、専門知識がない方にも分かりやすく伝えるようにしています。」
ー健康維持や女性特有の体調不良の改善に、運動や筋トレは必要な理由を教えていただけますか?
「女性に多い冷え性・浮腫みは、血行の悪さが原因であることが多いです。血行が悪いことで、生理痛が重くなることもあります。平熱が低い、浮腫みや冷えが気になる方は、まず血行を促進することが大事なんです。」
ーそうなのですね。血行促進なら、筋トレではなくウォーキングやランニングの有酸素運動だけではダメなのですか?
「有酸素運動は、血行促進や脂肪燃焼には有効です。でも、有酸素運動では筋肉はあまり鍛えられません。筋肉は血液を循環させるポンプのような役割があるので、筋肉を鍛えることで常に効率的に血行を促進できるんです。」
特に女性は、男性よりも筋肉が減少しやすい。だからこそ、筋肉の維持・向上に努めるべきだと語る。
有酸素運動と筋力トレーニングをバランスよく取り入れることで、冷えや浮腫みによる体調不良の改善が見込めるという。
誰もが通いやすいジムを作りたい――『CHALLENGE』に秘められた思い

最後に、今どんな思いを持ってCHALLENGEを運営しているのかを伺った。
「通いたいのに通えない」を、なくしたい
ーCHALLENGEには、どんなお客様に来ていただきたいですか?
「どんな方でも大歓迎です!そのなかでも、特に体調が不安定・ジムに通うのが恥ずかしくて踏み出せない、という方にはぜひ来てほしいと思います。
いつでも元気な人は、どんなジムにも一人で通いやすいですよね。24時間ジムでも、大手のパーソナルジムでも。
でも、体調に波がある人は違う。
体調不良で急なキャンセルが申し訳ないと感じ、ジム通いを諦めてしまう人がいるんです。『自分なんかがジムに行くのは恥ずかしい』と思ってしまう人もいます。」
そんな「ジムに通いたいのに通えない」という障壁を、林さんは取り除きたいと思っているという。
CHALLENGEが当日キャンセル可能・体調不良ならキャンセル料がかからない理由。それは、林さんの「どんな人にとっても通いやすいジム」を追求した結果だった。
現代人が運動不足になる、3つの壁を超える取り組み
林さんは、こう続ける。
「『忙しくて時間がない』『自分に自信がない』『続けられない』――そう思う方もいるかもしれません。現代人は忙しく、運動する時間を作るのは簡単なことではありません。」
ーそうだと思います。その壁を超えるために、どんな取り組みをされていますか?
「体調がよくない、今日はトレーニングに乗り気じゃない。そんなときでも、予約をしただけで、トレーニングに来ただけで褒めるようにしています。
筋肉がつくまでに時間がかかるので、途中でモチベーションが下がる方も多いです。でも、続けることが一番大事なので、その人に合うモチベーション管理を行っています。」
そして林さんは、こう約束する。
「一人ひとりの持続可能なトレーニング方法を、必ず見つけます。運動は強制されてやるものじゃない。でも、『続けてよかった』と思える瞬間を、僕は知っている。だから、その瞬間をたくさんの人に体験してほしいんです。」
ー最後に、CHALLENGEで運動や筋トレを始めようか迷っている方へメッセージをお願いします。
「開業から2年経ち、お客様のなかには、1年以上続けている方もいれば数か月で24時間ジムに移行した方もいます。そして、一時的に運動を休む方もいます。
僕は、それでいいと思っています。僕の役割は、皆さんが運動を習慣にするための『最初の一歩』をサポートすることです。
痩せたい、ボディメイクしたい、体力をつけたいーーきっかけは何でもいいと思います。
ぜひ、5年後・10年後にどんな自分でありたいか?を一度よく考えてみてください。もし、年を重ねても元気にパワフルでいたいと思うのであれば、来ていただいた方に後悔はさせません!」
年齢や性別に囚われず、挑戦(CHALLENGE)し変化(CHANGE)を楽しむ。
誰よりも人を助けたいと願う元・自衛官の林さんは、今日も誰かの「最初の一歩」を支えている。
■パーソナルジムCHALLENGE
住所:宮崎県宮崎市中村西2丁目3ー36 長友ビル102号

誰もが来やすいジムを目指して。体調に不安がある方、運動に自信がない方も大歓迎です。
\無料体験のご予約は公式LINEから可能です/
取材・執筆/種市 美樹

